>>566 エナーシャ・イナーシャ・慣性が同じ。
エナーシャ・スタートとはおもりを先に回してからエンジン軸に接続すると同時に点火系スイッチをオンにして始動する方法。
宇宙戦艦ヤマトでおなじみのフライホイール接続・点火の掛け声としてコンタクトと叫ぶ。
先に電気系をオンにしてはいけない。
静電気を保持しきれず電気系がパンクしてしまうからだ。
セルモーターで始動できるかというと、設計すればできたし、できる機体は敵側にあった。
ただ当時はエンジン始動できない時の手押し撤収、良好時の輪留止め撤去など整備士はつきっきりで世話を焼いた。
そこに人がいるのに機械化するのは資源の無駄だし重量増になるので日本では人力でやった。
太平洋戦争になる前までは帰郷飛行という風習があった。
戦闘機パイロットは戦闘機で故郷に帰り、再離陸は郷里の人が始動を手伝った。
これは戦前の文化伝承にごくありふれた光景の戦闘機版であって、こうして出世した人は郷里に後進の種を撒いていたのだ。
あの坂井三郎氏もまた郷里飛行で触発されたひとりだ。