>>888 ずいぶんと勉強してるね。敬意を表して秘伝を書いてみましょう。後半が伝わるかわからないけれど。
零戦は低速でも高速でも操縦桿を倒した角度に見合ったGがかかるようケーブルが伸びるんだ。
だから限度を超えた高速では舵が風圧でかなり押し戻されてしまう。
左右ならともかく前にいっぱい押すのは体を安全帯で締め上げてるから限度がある。それで下げ舵がきかないんだよ。
 
老練な搭乗員はそうなる前に肩バンドを外し、急降下離脱に追撃を受けたらフットバーを蹴り射線をそらしてから急上昇に転じた。
これについていって生きてる米軍パイロットはいない。みんな墜とされた。1人の例外もなく、だ。
なぜならば、この急上昇はひねりこみ開始の紋章だからだ。
ひねりこみも舵を使うが舵で風を受ける通常の旋回ではない。
モトクロスの大ジャンプでライダーがハンドルを切るのをよく見かけるだろう。あれは回転体である前輪の回転面に働きかけて左右への傾斜を操っているんだ。
この力、コリオリの力を使って機体を向けたい向きとは90゚違う方向に操縦桿を傾けフットバーを当てる。
そうすると入力から90゚変換されたほうに機体が向いていく。上手に味噌を摺るなどというふうに言われているが本質は曲げていく機体に合わせて入力角度を連続的に変えていたんだ。
これがひねりこみだ。燕返しとも言われる神速の失速反転をもってしても追いつけない早さで機体の向きを変えられて、
木の葉の縁をなぞるように飛ばれては追尾どころか思うつぼなんだよ。
だから上昇に転じたzeekは終戦まで一貫して追うなが鉄則だったんだ。