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日本とEU=ヨーロッパ連合のEPA=経済連携協定の交渉は、「ボトルワイン」について日本が関税を撤廃する方向で調整が進むなど交渉全体では一定の進展も見られています。
しかし最大の焦点のチーズと乗用車を巡っては依然こう着していて、双方は大枠合意を目指し今週中にも閣僚会合を開いて進展を図りたいとしています。
首席交渉官による会合が続く日本とEUのEPA交渉は、関係者によりますと「ボトルワイン」では、日本がかけている750ミリリットル入りの瓶1本あたり最大およそ94円の関税を撤廃することで決着が図られる見通しになったということです。

さらに日本が「スパゲッティ」の1キロあたり30円の関税を大幅に引き下げることや、「チョコレート」で低い関税の新たな輸入枠を設ける案を示して、双方が歩み寄る動きも出るなど交渉全体では一定の進展も見られています。

しかし最大の焦点のチーズと乗用車をめぐっては依然こう着しています。
このうちチーズでは、EUが原則すべての品目の関税撤廃を求める構えを崩していないのに対し、日本はチェダーなどいわゆる「ハードチーズ」では応じる姿勢を示す一方、カマンベールなど「ソフトチーズ」の撤廃はTPPの合意内容を超えていて応じられないとして対立が続いています。

また乗用車では、日本が10%の関税を少なくとも5年で撤廃するよう求めているのに対して、EUは域内のメーカーへの影響を懸念して譲歩せず、進展していません。

交渉について岸田外務大臣は28日、「今週から来週にかけてが大変重要な時期で、閣僚クラスでの意思疎通を図らなければならない」と述べていて、日本とEUは大枠合意を目指して今週中にも閣僚会合を開いて交渉の進展を図りたいとしています。

6月29日 4時19分