認知症大国日本

日本は世界の他の国と比べて100%、絶対、患者数が(人口比で見ても)多いです。私は統計数値を知りませんが見なくても分かります。

なぜなら日本は世界の他の先進国よりも平均寿命が5−10年長いことから容易に推測できます。
人間は長く生きると体のいろいろな部分にガタがきます。認知症とは、その「部分」がたまたま「脳」であったということに過ぎません。

最近一部で話題になっている本に『欧米に寝たきり老人はいない』というものがあります。
これはきちんとした医師による著書ですし、私自身欧米にそういう慣習が無いのを知っています。アメリカには国民皆医療保険が(つい最近まで)無かったので、赤字になることが分かっている寝たきり老人や認知症患者に医療保険は与えられません。
つまり、もうダメになっていることが分かり切っている患者を無理に延命しないのです。

日本は単なるセンチメンタルな感情もしくは医療業界の利権が原因で、生きていても仕方のない人たちを大量に、強引に生き続けさせる社会です。
これは国民皆保険制度が如何に贅沢なシステムかを知らない日本人が知らず知らずの内に自らを徹底的に甘やかした結果であり、日本人は何か壮大な勘違いをしているのです。
昔、私は日本の平均寿命が長いことは誇らしいことだと思っていましたが、この実態を知ったとき「何だ馬鹿らしい」と溜息に変わりました。

重度の認知症になったり、どうみてもチューブに繋がれてしか生きていけない老人を「延命させている私ってなんて優しいんだろう」とでも考えているのでしょうか。
健康保険(特に後期高齢者は自己負担率が低い)がカバーしてくれているから自分の財布は傷まないでしょうが、それは他の若者が必死になって納めている健康保険料から全部でていることに目が向かないのでしょう。
つくづくお目出たい人たちです。