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G20サミットを終えて、アメリカのトランプ大統領は「すばらしい成功だった」と成果を強調しましたが、地球温暖化対策などをめぐって、各国との溝が浮き彫りになり、国際協調を目指す場でアメリカの孤立が際立つ結果となりました。
トランプ大統領など主要20か国の首脳らが出席して、ドイツのハンブルクで開かれたG20サミットは8日、首脳宣言を発表して閉幕しました。

首脳宣言では、不公正な貿易慣行に対しては異例の輸入制限措置を検討するアメリカに配慮する形で、「合法的な貿易保護手段の役割を認める」という文言が盛り込まれたほか、地球温暖化対策については、パリ協定からの脱退を表明したアメリカ抜きで対策を進めるとして、結束を示すことができませんでした。

トランプ大統領は記者会見も開かずに帰国の途に就き、ツイッターに「G20サミットはメルケル首相が見事に運営し、すばらしい成功だった」と投稿して成果を強調しました。

しかし、そのメルケル首相は地球温暖化対策について、トランプ大統領のかたくなな姿勢に失望感をあらわにしたほか、フランスのマクロン大統領とイギリスのメイ首相はいずれもトランプ大統領にパリ協定に戻るよう説得を続ける考えを示し、各国との溝が浮き彫りになりました。

国際協調を目指す場でアメリカの孤立が際立つ結果となり、今後、北朝鮮の核・ミサイル開発問題など連携が求められる課題で、トランプ大統領が各国の協力を得られるのか、不透明感が強まっています。

7月9日 6時36分