【ワシントン=共同】米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」は10日、北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)について、
現時点で単発の核弾頭を搭載できる可能性があるが、2030年には複数の弾頭を搭載できるようになるだろうとの分析結果を発表した。

同サイトは、複数の弾頭をミサイルに搭載するには「軽量化が必要」と指摘。米国が弾頭を複数搭載できるようになるまで約15年間かかったとして、北朝鮮が開発を加速しても10年以上はかかると指摘した。

また標的への命中精度向上のほか、北朝鮮が優先的に開発を進めるとみられるのは「おとり弾頭」と指摘。
真正の核弾頭より軽量な「おとり弾頭」を多数搭載することで迎撃ミサイルをかわす技術は、5年以内にも取得する可能性があるとの見方を示し、実現すれば米国への十分な抑止力となり得ると言及した。

米軍は北朝鮮をにらみ、ミサイル迎撃能力の強化のため、ICBM撃墜精度の向上や、大量の標的を一度に破壊できる次世代弾頭の開発を進めている。

配信 2017/7/11 11:38
日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H25_R10C17A7FF2000/?dg=1