0001みつを ★
2017/07/14(金) 22:32:01.59ID:CAP_USER9[東京 14日 ロイター] - LINE(3938.T)は「スマートフォンの次」を見据え、人工知能(AI)プラットフォームを搭載したスマートスピーカーの予約販売を14日に始めた。インターネットへの「入り口」をスマホ以外に展開し、業容の拡大を目指す。だが、この分野は競争が激しいうえに、先行投資への懸念もくすぶる。
日米での上場から1年が経過したが、市場の業績に対する反応は鈍く、早くも岐路に立たされているとの指摘も出ている。
<ポスト・スマホ>
LINEは14日、スマートスピーカー「WAVE(ウェーブ)」の予約販売を始めた。ウェーブはクラウドAIプラットフォーム「Clova(クローバ)」を搭載、音声操作で「LINE MUSIC」が提供する約4000万曲の楽曲を再生したり、ニュースや天気などの情報を聞いたりできるのが特徴だ。
LINEがクラウドAIプラットフォームに注力するのは「スマートフォンの次」をにらんでいるためだ。すべてのものがインターネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)の時代には、インターネットへの入り口はスマホやパソコンだけにとどまらない。
「ポストスマートフォン時代の中核サービスとしてクローバの開発を進めている」──。LINEの出澤剛社長は6月15日、都内で開催した事業戦略説明会でこう強調した。パソコンからスマホへの移行では、対応が遅れたIT企業は急速に競争力を失っていった。「スマホシフトの際に、脱落した会社を数多く見てきた。その意味で、危機感はすごくある」(関係者)という。
LINEが描くシナリオ通りに進めば、これまでスマホに閉じていたLINEのプラットフォームは、AIスピーカーで自宅に入り込み、トヨタ自動車(7203.T)との提携で自動車にも拡大。ファミリーマートと伊藤忠商事(8001.T)との提携でコンビニエンスストアでも活用されることになる。
出澤社長は「いままで以上にすべてがLINEでつながる世界を作る」と意気込んだ。関係者によると、ウェーブの製造原価は約1万3000円。それを、14日に予約を始めた先行体験版では原価割れの1万円で販売する。
<右を攻めろ>
戦略説明会では、LINEアプリのリニューアルも発表した。「LINEアプリの中で、人・情報・お金の3つが循環する形をめざす」(稲垣あゆみ執行役員)ためには、利用時間を増やす仕掛けを作るとともに、財布として使ってもらうことが重要だ。
このため、一番右端にある「モアタブ」を「ウォレットタブ」に変更し、商品購買・決済の入り口にするほか、右から2つ目の「ニュースタブ」も「ポータルタブ」にアップデートし、よりパーソナライズされた情報を取得できるようにする。
「いかに右側の方にいってもらうかが勝負」(関係者)──。LINEでもっとも使われているのは、左から2つ目の「トーク」だが、ここにとどまられると収益は上がらない。これよりも右側のタブを使ってもらうことが、マネタイズのカギを握る。
市場はこの変更を「ユーザーの利用時間の増加が期待される」(国内証券)、「LINEアプリにサービスを統合していく方向性は正しい」(外資系証券)と総じて前向きに受け止めたが、株価の上値は限られた。
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(志田義寧 編集:田巻一彦)
2017年 7月 14日 6:57 PM JST