【3. アメリカのテレビ番組は直球で直接的】,

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Lying Chef Threatens Gordon Ramsay - Kitchen Nightmares

 アメリカのテレビ番組はかなり直接的で、大騒ぎする。アメリカ人は常にドラマティックな状況が続いていることを好み、料理番組ですら緊張感を煽るためにコマーシャルを利用したりする。一般人のホームビデオを流すような番組でも、前代未聞のとんでもない出来事が起きたりする。

 しかしイギリスの番組はずっと静かで繊細なものだ。その違いがよく分かるのが、有名シェフのゴードン・ラムゼーが司会を務める『キッチン・ナイトメア』という番組だ。

 これは両国で放送されており、出演者や構成は同じなのであるが、トーンやアプローチが異なり、まるで別の番組のような出来となっている。

 イギリス版のキッチン・ナイトメアは穏やかかつ控えめで、説明も間接的なものだ。BGMも控えめで、ナレーターは自然ドキュメンタリーのような感じで話す。一方、アメリカ版では劇的なカットが多用され、ラムゼーはほとんど無礼とも思えるほど罵倒したする。彼はアメリカ人の好みに合わせてわざとスタイルを使い分けているのである。

【2. アメリカ人はポジティブで理想主義的。イギリス人は悲観主義的】

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 陽気なアメリカ人というイメージがある。何事も前向きに捉える彼らのポジティブさは、ヨーロッパ人にとっては驚きである。

 これはアメリカの起業家精神によって培われた態度で、楽観主義がそぐわない状況ですら、楽観さを忘れずにいることができる。

 イギリス人は世の中の出来事についてどちらかというと悲観的だ。彼らは悪いものは悪いと捉え、改善も望めないかもしれないという態度をとる。せいぜい徐々に良くなれば御の字と考える。

 だが、これは彼らが完全にネガティブということではない。幾多の困難を経て、イギリス人は”スティッフ・アッパー・リップ(かたい上唇)”という態度を身につけた。つまり困難においても動じたりせず、粛々と物事に取り組む態度のことだ。

 第二次世界大戦のような最悪の事態でも、彼らが困難に決然と立ち向かうことができたのは、こうした気風あってのことだ。

【1. アメリカ人は信心深い。イギリス人はそこまでではない】

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 昔ほどではないとは言え、アメリカでは今でも宗教が広く信仰されている。世論調査では自分がキリスト教徒であると考える人はおよそ75パーセント、他の宗教を信仰していると答えた人は5パーセントであった。無宗教との回答は20パーセントだけだ。こうした数字は、信仰がアメリカ人の生活の大きな部分を占めていることを示している。

  イギリスでは宗教はそれほど重要ではなく、多くの人々が無宗教である。複数の国を対象とした最近の調査では、イギリスは宗教性という点で最も低い部類の国であった。宗教を信仰しているという回答は35パーセントで、アメリカに比べるとかなり低い。イギリス人の日常や文化にとって宗教はそれほど重要な地位を占めていないようだ。



おわり