首都圏の山岳遭難事故と死者数
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登山ブームの中、首都圏近郊の標高が低い山で重大事故が目立っている。

いずれも気軽に山を楽しめる「観光地」だが、それ故の準備不足も目立つ。山岳救助のプロは「低い山だからと甘く見てはいけない」と警鐘を鳴らす。

◆昨年首都圏で34人死亡

警察庁によると、昨年の山岳遭難は2495件、2929人と、共に過去2番目に多く、死者・行方不明者は319人。
低山が多い首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)に限ると、件数、遭難者数とも5年連続増で、昨年は34人が死亡。
今年も遭難は多発しており、最高峰が400メートル強しかない千葉県でも、5月末までに3人が死亡した。

千葉県富津市の観光地・鋸のこぎり山(329メートル)では3月11日、東京都内の男女(いずれも71歳)が滑落死した。
富津署によると、2人は正午前に入山。足元の悪い難コース(頂上まで1時間35分)を歩き、午後4時頃に山頂近くで目撃された際は、疲労で足元がおぼつかない様子だった。

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5月に小学生の滑落事故が発生した現場。狭い登山道の右側崖下には沢が見える(6月、山梨県北杜市の尾白川渓谷で)
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配信 2017年07月17日 23時20分
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