「標準試用期間」の表示事例
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扇風機の作動中に羽根が割れたり、首振り部分が折れたりしたという相談が、兵庫県内の消費生活相談窓口に、2014〜16年度に計10件寄せられた。
劣化が原因とみられる。全国的には火災や負傷事故も報告されており、県生活科学総合センターは購入後、長期間経過している場合には、注意して使用するよう呼び掛けている。(斉藤正志)

60代男性は、扇風機の風量を「弱」から「強」に切り替えた際、羽根が割れて破片が飛び散ったと、相談を寄せた。
11年前に購入した製品で、3枚の羽根が手で簡単に割れるくらいにもろくなっていたという。

別の60代男性は、扇風機を使っていて、突然首振り部分が折れたと相談。
29年前の製造だった。劣化した首振り部分の樹脂製部品が、モーターなどの重さに耐えられなくなり、破損したとみられる。

いずれもけが人はいなかったが、同センターは「飛散した羽根の破片などに当たれば、けがにつながりかねない」とする。

同センターによると、扇風機が壊れる際は、前兆があることが多い。普段と違う音や振動がある場合は、羽根や羽根を覆うガードを留める部品が緩んでいたり、亀裂が入っていたりすることがある。
焦げたような臭いがすれば、内部の部品が異常に発熱している可能性があるという。

また樹脂部品は、殺虫剤や虫よけスプレーがかかったり、アルコールや染み抜きの薬品などで拭いたりすると、劣化を招くため、同センターは扇風機に使わないよう呼び掛けている。

09年4月以降に製造、販売された製品は、一般的な条件で使用した場合、安全に使用できる「標準使用期間」が表示されている。
同センターは「使用期間をよく確かめ、表示されていない古い製品でも、音や臭いなどの異常がないか注意して使ってほしい」とする。

相談は、消費者ホットラインTEL(※電話番号はソース先に記載)

使用中に割れた扇風機の羽根
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経年劣化で亀裂の入った首振り部分
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配信 2017/7/20 06:30
神戸新聞NEXT
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