http://yomiuri.co.jp/science/20170725-OYT1T50100.html
 重い心臓病「拡張型心筋症」の患者に対し、細い管(カテーテル)を使って心臓に人工弁を植え込む手術に初めて成功したと、大阪大の澤芳樹教授らのチームが25日、発表した。

 胸を開く手術に比べて患者の体への負担が少なく、澤教授は「重い心臓病患者への新たな治療法になる」と話している。

 拡張型心筋症は心臓が膨らんだ状態になる難病。左心房と左心室の間にある「僧帽弁」という弁の機能が低下し、血液が逆流することも多い。こうした僧帽弁には人工弁を取り付ける必要がある。通常は人工心肺装置で心臓を止め、胸を開いて手術するが、重い心臓病患者では危険が高い。

 今回、手術した患者は60歳代の男性。1998年に拡張型心筋症と診断され、2009年に通常の手術で僧帽弁に人工弁を取り付けたが、人工弁の調子が悪くなっていた。

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