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子どものお弁当、どうしよう。忙しい親は日々悩む。そんな中、神奈川県横須賀市の
津久井幼稚園は10年前から、昼食を週3回、おにぎりだけ持ってきてもらう
「ノーおかずデー」にしている。

園長の余郷有聡(よご・うゆうそう)さん(53)は「みんな喜んで食べていて、
昼食を残す子はほとんどいません」と話す。

以前は毎日、弁当を持参してもらった。子どもが嫌いなピーマンなどの野菜を
おかずにする家庭もあったが、泣いて嫌がる子どもや、嫌いなおかずをわざと
床に落とす子どももいた。

「野菜が嫌いでも、ほかの食品で栄養を取れれば問題ない。今は脂肪の取り過ぎによる
肥満が問題。昼の1食程度はおにぎりで十分」と主張する管理栄養士の幕内秀夫さん
(64)に共感し、おにぎりだけのノーおかずデーの昼食が始まった。

同園では毎日午前中の30分は園庭を走り回ったり、体操したりして十分体を動かす。
昼食では大きなおにぎりを2個平らげる3歳児もいる。栄養不足で体調を崩したり、
成長が遅れたりする子どもはいない。食物アレルギーを持つ子どももいるが、
ノーおかずデーでは原因になる食品を食べる心配もほとんどない。

朝の弁当作りから解放された分、子どもとゆっくり過ごせると親にも好評だという。

「嫌いなものを無理して食べさせなくていいと分かると、親もイライラしなくなる。
子どもが笑顔で楽しく食べるのが一番ではないでしょうか」と余郷さんは言う。