中部地方整備局と中日本高速道路は28日、名古屋環状二号線(名二環)を2020年度に全線開通できる見通しになったと発表した。

 名古屋市外周部を通る全長66キロ。地上部は国道302号が、高架部は自動車専用道路が走り、東名や名古屋高速、伊勢湾岸道などと連結する。11年に東側が部分開通したが、名古屋西(名古屋市中川区)から飛島(愛知県飛島村)の両ジャンクション間12・2キロが未開通で、13年から工事している。

 全線開通で、日本一の貨物量を誇る名古屋港と、製造業が集積する愛知県尾張北部、岐阜県美濃地方などを直結する。国産初のジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)の主翼や胴体を製造する三菱重工業飛島工場と、県営名古屋空港近くの組立工場までの所要時間は、現在の半分程度に短縮できる。

 <大村秀章愛知県知事のコメント> 名古屋港と産業集積地の連携が強化され、この地域に生産性革命をもたらし、卓越した産業集積で日本をけん引する中京大都市圏のさらなる発展につながることを期待する。

 <河村たかし名古屋市長のコメント> 企業による投資も促進されるなど、貿易黒字額19年連続日本一である名古屋港の産業経済力が高まり、日本全体の利益につながる。災害時に緊急輸送道路の機能も確保する重要な道路でもある。

(中日新聞)


http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017072890195522.html
2017年7月28日 19時55分