ドイツ北部ハンブルクのスーパーマーケットで28日、男が刃物で客を襲撃した事件で、AP通信などは警察発表として、容疑者がアラブ首長国連邦(UAE)出身の26歳だったと報じた。ドイツメディアによると、容疑者はドイツ入国後、難民申請していた。国外退去の予定だったが、身分証明の書類がないため中断されていたという。

 事件では、50歳のドイツ人男性1人が死亡、5人が負傷した。男は店から逃亡したが、通行人らに囲まれ、まもなく逮捕された。容疑者を拘束する際に通行人1人がけがをした。

 現場は、にぎやかな通りに面した大手スーパーの店内。目撃者の証言によると、逃亡する際、男は刃物を高く突き上げて「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と何度か叫んだという。ドイツメディアによると、容疑者はイスラム過激派と接触した疑いがある一方、精神的な問題を抱え、薬物を使用していたという。(ベルリン=高野弦)
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