石川県産高級ブドウ「ルビーロマン」の東京での今季初競りが31日、都中央卸売市場大田市場で行われ、都内では過去最高となる1房39万円の値がついた。
過去最高だった昨年の30万円を上回った。8年目を迎えた東京市場への出荷は、大勢の仲買人が集まる盛況となり、生産者は「ルビーロマンの知名度は定着し、年々関心も高まっている」と手応えを実感した。

ルビーロマンは、県が14年間かけて開発した品種で、1粒20グラム以上の大きさと糖度18度以上の甘さが特長。大田市場へは2010年から出荷している。
この日は31房が並んだ。関係者によると、今年は6月まで低温の日が多かった影響で、都内への出荷開始は昨年より1週間ほど遅れたが、品質は良いという。

ルビーロマンは仲買人が粒の大きさや色を見極めた後、競りに掛けられた。生産者が見守る中、700グラムを超える「特秀」の一房に39万円の値がつくと、仲買人らからどよめきが起きた。
競り落としたのは仲卸の丸二(東京)で、日本橋高島屋の青果店で販売される。

競りに先立ち、JA全農いしかわの末政満副本部長が今年の出荷量や出荷期間を説明した。大田市場には9月中旬まで、昨年より1割増の4500〜5500房の出荷を見込んでいる。
生産者でつくるルビーロマン研究会の大田昇会長は「東京出荷がこれから10年、20年と続くよう頑張りたい」と力を込めた。

市場内では試食会も開かれ、用意された8キロ分、約300粒に市場関係者が殺到し、1分足らずで全てなくなった。仲買人たちは「甘みが強く、食べ応えがある」などと評価した。
ルビーロマンは8月1日、大阪市中央卸売市場でも今季初競りに掛けられ、出荷が本格化する。

1房39万円の高値がついたルビーロマンの初競り=31日午前7時、東京・大田市場
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配信2017/07/31 15:48
北國新聞
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