三菱重、日立に7700億円損失支払い申し立て
2017年07月31日 22時22分
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170731-OYT1T50086.html?from=ytop_main2

 三菱重工業は31日、日立製作所との合弁会社が南アフリカで進めている火力発電所事業を巡り、日立に損失約7700億円の支払いを求め、日本商事仲裁協会(東京都)に仲裁を申し立てた。

 南アの事業は日立の子会社が2007年に受注し、14年に合弁会社「三菱日立パワーシステムズ」が引き継いだ。
 三菱重工は、工事の遅れなどで多額の損失が生じることを見越し、合弁会社が引き継ぐ前の損失については、日立側が責任を持つことで合意したとしている。三菱重工は16年3月から2度、日立に損失の穴埋めを請求していた。
 一方、日立は損失の分担割合が妥当でないなどとして、支払いを拒んできた。日立は31日、申し立ての通知が届いていないとした上で、「三菱重工との協議による解決に向け、今後も真摯しんしに対応する」とのコメントを発表した。
 仲裁では、企業間の争いについて、弁護士など第三者の仲裁人が裁判官にあたる役割を担い、解決法を決める。裁判所の判決と同様に強制力がある。