昼と夜のはざまで、宇宙船の軌道が織りなす美
ロイター (写真:Shamil Zhumatov 文責:Olzhas Auyezov) 2017年 08月 5日 08:30 JST
https://jp.reuters.com/article/soyuz-baikonur-idJPKBN1AJ17E

http://s2.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&;d=20170804&t=2&i=1195854693&w=644&fh=&fw=&ll=&pl=&sq=&r=LYNXMPED720QG.jpg
 7月31日、ロイターカメラマンのシャミル・ジュマトフ記者は10年以上、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられる宇宙船を撮影している。写真は、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたロシアの宇宙船ソユーズ。28日撮影(2017年 ロイター/Shamil Zhumatov)
-----------------------
[バイコヌール(カザフスタン)31日 ロイター] - ロイターカメラマンのシャミル・ジュマトフ記者は10年以上、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられる宇宙船を撮影している。現在の課題は、より良い新たな撮影方法を見つけることだという。

http://fast-uploader.com/transfer/7057510749566.jpg
宇宙服を確認されるブレスニク飛行士。カザフスタンのバイコヌールで28日撮影(2017年 ロイター/SHAMIL ZHUMATOV)
-----------------------
7月28日に打ち上げられたロシアの宇宙船ソユーズには、米航空宇宙局(NASA)のランディ・ブレスニク飛行士、ロシアのセルゲイ・リザンスキー飛行士、そしてイタリアのパオロ・ネスポリ飛行士が搭乗し、国際宇宙ステーションへと向かった。

http://fast-uploader.com/transfer/7057510914433.jpg
カザフスタンのバイコヌールで28日撮影(2017年 ロイター/SHAMIL ZHUMATOV)
-----------------------
「最近は、ほとんどの打ち上げが日中に行われるが、今回のは特別で、日没から約20分後という昼夜の境目に打ち上げられた」とシャミル記者は言う。

地上はすでに暗いが大気圏の上層はまだ明るく、それが独特のコントラストを生み出すが、撮影には新たな技術上の困難が伴った。

「発射台から打ち上げられて飛んでいく宇宙船を撮影するには、カメラの設定を夜間から日中に素早く変えなくてはならなかった」とシャミル記者。

http://fast-uploader.com/transfer/7057511254711.jpg
カザフスタンのバイコヌールで28日撮影(2017年 ロイター/SHAMIL ZHUMATOV)
-----------------------
カメラマンはバイコヌール宇宙基地で撮影場所を選ぶことはできない。全員が、発射台から約1キロ離れた同じ場所から撮影する。遠隔操作のカメラだけが近くから撮影可能だ。打ち上げ時にあらゆる方向から飛んでくる石にシャミル記者のカメラが被害を受けることなど日常茶飯事だ。

http://fast-uploader.com/transfer/7057511310128.jpg
カザフスタンのバイコヌールで28日撮影(2017年 ロイター/SHAMIL ZHUMATOV)
-----------------------
発射された後、カメラマンたちは見えなくなるまでロケットを追い続ける。数分後、液体燃料を使い果たし、宇宙船を前進させる力のなくなったブースター4本がロケットから切り離される。

日中なら、それは4つの小さな点にしか見えない。

http://s2.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&;d=20170804&t=2&i=1195854693&w=644&fh=&fw=&ll=&pl=&sq=&r=LYNXMPED720QG.jpg
-----------------------
だが7月28日の打ち上げでは、独特な明るさが、ソユーズの飛行雲を浮かび上がらせた。非常に明るく、不要となったブースターがつくる十字模様が容易に見て取れた。

http://fast-uploader.com/transfer/7057511377791.jpg
カザフスタンのバイコヌールで28日撮影(2017年 ロイター/SHAMIL ZHUMATOV)
-----------------------
「ブースターが切り離された後、この写真を撮影した」とシャミル記者。「地上からだと、かなりゆっくりとしたプロセスのように見える」

ソユーズの飛行雲とさらなるパーツの切り離しは、何百キロ先でも見ることができ、ソーシャルメディア上では、とりわけUFO愛好家の間でうわさと憶測が飛び交った。

撮影した打ち上げの数は正確には思い出せないと、シャミル記者は語る。だが、バイコヌールから飛び立ち、地球に帰還した宇宙飛行士を少なくとも50人は覚えているという。