0001みつを ★
2017/08/08(火) 13:26:23.80ID:CAP_USER9不正確なデータのせいで温室効果ガスの総量について、認識が揺れていることがBBCの取材で分かった。強力な温室効果ガスが大気中に排出されているにもかかわらず、正式な集計に記録されていないのだ。
スイスにある大気観測所は、イタリアから特定の温室効果ガスが大量に排出されているのを観測したが、イタリア政府が国連に提出した報告には問題のガスはごく微量にしか記載されていなかった。
インドや中国の報告内容にはあまりに不確かな部分もあるため、ガスによっては誤差の範囲はプラスマイナス100%だと専門家たちは言う。
研究者たちはBBCラジオ4番組「カウンティング・カーボン」に対して、こうした排出量報告の不備は、気候変動抑制の国際的取り組みを決めたパリ協定にとって、米トランプ政権の協定離脱よりも大きい脅威となると話した。
「ボトムアップ」の記録
2015年12月に195カ国が署名したパリ協定は、経済規模にかかわらずすべての国が2年ごとに、温室効果ガスの排出量を報告しなくてはならないと定めている。国連の決まりにのっとり、大半の国は「ボトムアップ」の記録を提出している。つまり、車の走行距離や、家庭・オフィスの空調に使うエネルギーの量などから、総排出量を算定するのだ。
しかしこうしたボトムアップ計算は、実際の大気サンプルから排出ガスを分析する(英国やスイスで実施されている)大気観測法と、食い違うことがある。
スイスの研究チームは2011年に、イタリア北部から2008年から2010年にかけて排出されたトリフルオロメタン(HFC-23)について初めて報告した。HFC-23は冷凍装置の冷媒として使われるもので、温室効果は二酸化炭素の1万4800倍になる。
スイス・ユングフラウヨッホの観測所の研究チームはこのほどBBCに対して、このHFC-23が依然としてイタリア北部から大気中に排出されていると明らかにした。
「イタリアの排出源から年間60〜80トンのHFC-23が毎年排出されていると、我々は推測している。これをイタリア政府の排出量報告と比較するとかなり興味深い。公式報告には10トン未満、もしくは2〜3トンしか排出していないと書いてあるので」 スイス連邦材料試験研究所(EMPA)のシュテファン・ライマン博士はこう説明する。
「排出について報告はしているものの、我々が目にするほどの規模だとは認識していない。しかし、この温室効果ガスは二酸化炭素より何千倍もの威力だ。つまり、(この排出を報告しないのは)人口8万人のイタリアの町が二酸化炭素を出していないと言うようなものだ」
これに対してイタリア環境省はBBCに、自分たちの排出量記録は正確で国連の取り決めに沿っていると主張。スイスの研究所のデータは受け入れられないと話した。
しかしこうしたボトムアップ計算は、実際の大気サンプルから排出ガスを分析する(英国やスイスで実施されている)大気観測法と、食い違うことがある。
スイスの研究チームは2011年に、イタリア北部から2008年から2010年にかけて排出されたトリフルオロメタン(HFC-23)について初めて報告した。HFC-23は冷凍装置の冷媒として使われるもので、温室効果は二酸化炭素の1万4800倍になる。
スイス・ユングフラウヨッホの観測所の研究チームはこのほどBBCに対して、このHFC-23が依然としてイタリア北部から大気中に排出されていると明らかにした。
「イタリアの排出源から年間60〜80トンのHFC-23が毎年排出されていると、我々は推測している。これをイタリア政府の排出量報告と比較するとかなり興味深い。公式報告には10トン未満、もしくは2〜3トンしか排出していないと書いてあるので」 スイス連邦材料試験研究所(EMPA)のシュテファン・ライマン博士はこう説明する。
「排出について報告はしているものの、我々が目にするほどの規模だとは認識していない。しかし、この温室効果ガスは二酸化炭素より何千倍もの威力だ。つまり、(この排出を報告しないのは)人口8万人のイタリアの町が二酸化炭素を出していないと言うようなものだ」
これに対してイタリア環境省はBBCに、自分たちの排出量記録は正確で国連の取り決めに沿っていると主張。スイスの研究所のデータは受け入れられないと話した。
(リンク先に続きあり)
マット・マグラス環境担当編集委員
(英語記事 'Dodgy' greenhouse gas data threatens Paris accord)
イタリアの排出量を9年前から観測するスイス・ユングフラウヨッホの大気観測所
https://ichef-1.bbci.co.uk/news/410/cpsprodpb/07C6/production/_97209910_jung1.jpg