山梨市職員の採用試験を巡り公文書を改ざんしたとして望月清賢(せいき)・同市長(70)が逮捕された事件で、警視庁捜査2課が、
不正採用に関与したとみられる人物の名前や受領したとみられる金額が記されたメモを望月容疑者の自宅から押収していたことが捜査関係者への取材で分かった。
同課は不正の見返りとして現金を受け取ったことを示している疑いがあるとみて、贈収賄容疑での立件も視野に捜査している。

 同課は8日午後、山梨市役所の家宅捜索を始めた。資料を押収して裏付けを進める。

 望月容疑者は2016年度の同市の職員採用を巡り、人事担当の職員と共謀し、
特定の受験者を合格させるため試験結果を記した文書を改ざんしたとして虚偽有印公文書作成・同行使容疑で7日に逮捕された。「間違いありません」と容疑を認めているという。

 同課は4月、望月容疑者の元妻の治美被告(61)=詐欺罪で起訴=が架空の投資話で知人から現金約3億7000万円をだまし取ったとされる事件の関連先として、望月容疑者の自宅を家宅捜索。
不正に関与したとみられる人物の名前や金額が記されたメモはこの際に見つかった。

 望月容疑者は市職員の採用に関して2次試験の面接官を務め、合否を判定する最終責任者だった。
捜査関係者によると、筆記を含む1次試験の点数が合格ラインに達していない特定の受験者について「点数を上乗せしてくれ」と担当者に指示し、得点を水増しして合格させていたとされる。

 同課は望月容疑者が受験者の関係者から依頼を受けて不正行為をした可能性があるとみており、
メモに記載された人物の関与について調べるとともに、金銭の授受の有無も確認する。【黒川晋史、五十嵐朋子】


ソース
https://mainichi.jp/articles/20170808/k00/00e/040/311000c