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台風5号は、8日午後4時の時点で発生から18日と7時間が経過し、気象庁が統計を取り始めてから3番目に寿命が長くなりました。

気象庁によりますと、台風5号は先月21日の午前9時に南鳥島の近海で発生し、その後、先月26日ごろにかけて日本の南東の海上で一回転するように動いたあと、西寄りに進みました。その後、先月28日からは南寄りに進路を変え、先月29日には、小笠原諸島にかなり近づき、父島と母島を暴風域に巻き込みました。

さらに先月30日から31日にかけては、今度は進路を北西に変え、日本の南の海上を北上したあと、今月4日には、強い勢力で鹿児島県の奄美地方にかなり接近し、5日にかけて記録的な大雨をもたらしました。その後、日本の西に張り出した高気圧と上空の偏西風の影響を受けて進路を北東に変え、6日から7日の午前中にかけて九州南部や四国の一部を暴風域に巻き込みながら北上したあと、7日の午後3時半ごろ、和歌山県北部に上陸しました。

その後、台風は近畿や北陸を縦断し、8日午後4時には新潟県佐渡市の南西の沖合を北東へ進んでいます。この午後4時の時点で、台風5号は、先月21日午前9時の発生から18日と7時間が経過しました。

これは、昭和42年8月30日の午前9時に発生し、9月17日の午後3時に温帯低気圧に変わった台風22号の18日と6時間を上回り、昭和21年に統計を取り始めてから寿命が3番目に長くなりました。

台風5号が「長寿台風」となった理由について気象庁は、太平洋高気圧の縁を回る風などの影響を長期間受けなかったため進路が定まらず、進む速度が遅かったことや、海面水温の高い領域を長い間進んだため、大量の水蒸気を補給し、勢力を強めたことなどをあげています。

8月8日 15時58分