橘玲
さまざまな研究を総合すると、白人の一般知能(IQ)を100として、黒人知能は1標準偏差低い85、ユダヤ系(アシュケナージ)は1標準偏差高い115、
アジア系は若干高い105程度とされている。
偏差値で表せば、白人の平均的な偏差値を50として、黒人の平均は40、ユダヤ系は60、アジア系は53程度になる。

人種ごとの経済格差は、この知能の格差から説明できる。
ユダヤ系が金融業やIT産業、メディア業界を「支配」しているのは「世界征服の陰謀」のせいではなく、単純に頭がいいからだ。
アジア系がアメリカ社会で成功するのは、もともと勤勉に生まれ育ったからだ。
アジア系アメリカ人はアメリカの人口の4%に過ぎないが、スタンフォード、コロンビア、コーネルなどのエリート大学では学生数の4分の1を占め、卒業後はアメリカ人の平均より25%高い給与を得る。
これは儒教文化の影響とされてきたが、東アジアで不安感が強くなる遺伝的変異が起き、
それが学力の高さや真面目さにつながっているとの説が唱えられている(その代償としてうつ病や自殺の割合も高い)。
ここまでは納得できるひとも、同じ理屈を黒人に適用するのには抵抗があるだろう。
「黒人がいつまでたっても貧困から抜け出せないのは、白人に比べて知能が低いからだ」ということになってしまうからだ。