印西市山田の「成田射撃場」で8日夜、顔から血を流して倒れ、その後死亡が確認された男性が、利用者の能楽師、橋岡佐喜男さん(49)=船橋市=とみられることが9日、射撃場への取材で分かった。印西署は散弾銃による事故や自殺の可能性があるとみて調べている。

 同署によると、男性は施設に預けていた散弾銃を抱きかかえるようにして、敷地内の芝生にうつぶせの状態で倒れていた。銃弾が顔に当たったとみられる。

 同署や射撃場によると、従業員が午後6時前、男性に間もなく営業時間が終わることを伝えた際に、橋岡さんは「後で閉めて帰る」と、従業員に帰るよう告げていた。その後、銃を預けていた施設の関係者が倒れているのを見つけた。他の客はいなかったという。

 射撃場によると、橋岡さんは2010年4月に免許を取得し登録、これまでに数回射撃場を訪れていた。担当者は「橋岡さんは6日の日曜日にも来ていたが、ダッグアウト(控え室)で電気もつけず、携帯電話で話していた。8日も1ラウンドしか撃っていない」と話した。

 橋岡さんはNPO法人「せんす」会長で、能楽の普及活動などに尽力。同法人ホームページによると、橋岡さんの祖父は橋岡久太郎氏(観世流シテ方能楽師・重要無形文化財総合指定保持者、芸術院会員)で、橋岡久馬氏(観世流シテ方能楽師・重要無形文化財総合指定保持者)の二男。社団法人能楽協会会員。

 成田射撃場は、北総鉄道印旛日本医大駅から南東約4キロの林の中にある。ホームページによると、クレー射撃の大会なども開かれている。

 橋岡さんは約10年前から香取市内の小学校で能楽の体験教室などを行ってきた。橋岡さんと親交のあった香取市佐原文化協会の宮永孝子会長(80)は「香取神宮で薪能を開催して歴史に残る事業を達成してくれた。能楽を世界中に広めたいという情熱を持って活動している人だった」と驚いた様子で話した。

2009年12月、香取市内の小学校で開かれた「能楽教室」で話す橋岡さん
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配信
千葉日報
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