三菱重工、リニア車両製造から撤退へ 
2017年8月10日 11時42分
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017081090112031.html

 2027年に品川―名古屋間を開業予定のリニア中央新幹線を巡り、試験車両の開発を手掛けていた三菱重工業が、リニア車両の製造事業を打ち切る方針を固めた。発注元のJR東海と製造コストの面で折り合いがつかず、商業車両の量産には入らないという。
 三菱重工業は航空機部品の軽量化技術などを生かし、試験車両の開発に参加。山梨県で走行試験をしている「L0系」の試験車両のうち先頭車両2両を開発、製造した。同社はこれまでに新幹線などの高速鉄道の開発を経験していなかったが、リニアで巻き返す狙いだった。
 試験車両のうち中間車両は、日本車両製造(名古屋市)が造っていた。
 リニアは14年12月に着工。JR東海の担当者は取材に「当社として把握していない」としながらも、27年の開業には「車両の発注先が決まっていない現時点で、影響があるともないとも言えない」と話した。