国の借金が多いということが問題なのではないよ。
これは個人の場合も同じだ、つまらないこと、投資的価値を持たない使途のための借金は無い方がいいに
決まっている。
国の財政が赤字ということは社会コストが高く社会全体の収支が合ってないということだ。
これが一時的なものなら生産を支えるための将来費用を先払いしているという解釈も成り立つ。
しかし慢性的な借金財政の場合は事情が違う。
生産の根拠たる需要が財政によって、言い換えれば行政の采配により支えられているから、
そのことによる弊害が大きくなってくる。
誰も投資しない社会は活力を失って対外競争力が低下していくことになる。
損失を引き受けることと成功した場合のリターンの大きさはリンクしているからね。
行政が投資を先導して財政が需要を支える社会など、人にとっては何の魅力もない社会だ。
生身の人間が生きる価値のある社会にはならない。