平成28年対外資産の内訳

資産 28年末残高
直接投資 159,194
証券投資 452,917
金融派生商品 43,350
その他投資 199,750
外貨準備 142,560
資産合計 997,771
負債合計 648,658
純資産合計 349,112

純資産は2004年頃の150兆円程度から急増しており、外貨準備を除くと海外への工場移転、買収、投資、融資が主体だろう
反面、競争力が下がれば、一気に海外から資金を戻すこともありうる

純資産は現状の国際競争力が続くなら過小評価はできない、これは日本にとっての「現状の強み」ではある
しかし自動化やAI化で企業や銀行がバタバタ倒れれば一気に純資産の部は溶けるので過大評価もできない

自動車会社が現地法人・工場に出資している持ち分も、親の業績が巨額赤字になれば評価は下がる

現状に危機感を持てなければ危機がおきたときに対応する術はなく、いくらでも金融緩和をすればいいという根拠である
対外純資産がいつまでも黒字と考えるのは浅薄な考えだ

反面、金融緩和をしないで日本の純資産の中核である貿易産業を痛めれば、一気に金融危機に陥る可能性もある
純資産が巨額ということは、円高になる要因があるということで、緩和をしなければ、自動化・AI化を待たずに一気に産業が崩壊することを意味する

トヨタのリーマンショック時の多額の営業赤字でも分かることで、日本の競争力が円高に耐えられないことは明白であり
金融緩和を取り下げて円高に産業をさらすことは、金融緩和を続ける以上のリスクがある