産経ニュース、2017.8.15 19:27更新
http://www.sankei.com/life/news/170815/lif1708150040-n1.html

 乳幼児の肺炎の一因になり、通常は冬を中心に流行する「RSウイルス感染症」の患者が大幅に増加し、6日までの1週間の患者数が昨年同時期の約5倍となっていることが15日、国立感染症研究所の調べで分かった。

 同感染症は近年、流行が前倒しになる傾向にある。今年は既に流行期に入っているとみられ、専門家は注意を呼び掛けている。

 全国約3千カ所の小児科定点医療機関からの報告によると、今年の第31週(7月31日〜8月6日)の患者数は4934人で、昨年同時期の1082人を大幅に上回った。都道府県別では、人口の多い大都市圏のほかに、岩手(100人)や福島(189人)、新潟(152人)などで患者が目立った。

 同感染症は、通常は軽症で済むが、一部は重いせきが出て呼吸困難や肺炎になることがある。ワクチンはなく、接触感染や飛沫(ひまつ)感染でうつる。