『沸き立つ軍需バブル』
日本は2014年、武器輸出三原則を見直し、輸出解禁へかじを切った。
それから3年間、武器輸出は鳴かず飛ばすの状況だ。
世界の軍需市場が拡大する中、なぜ日系企業は苦戦するのか。

中国が友好国への武器の売り込みを強化している。
近年の潜水艦輸出だけ見ても、その勢いは群を抜いている。
2016年にはパキスタンに潜水艦8隻を輸出することを決定。
バングラデシュには潜水艦の保守サービスをも提供してその運用を牛耳る。
ドイツから潜水艦を購入する方向だったタイも翻意させ、売り込みに成功した。

潜水艦輸出に成功しているのは中国だけではない。
17年、韓国はインドネシアに3隻を輸出。
ロシアもベトナムに6隻を引き渡した。
オーストラリアへの潜水艦輸出に失敗し意気消沈する日本を尻目に、世界では潜水艦が飛ぶように売れているのだ。
(週刊ダイヤモンド 2017年8月26日号)より