8月24日 18時41分

去年、殺傷事件が起きた相模原市の知的障害者施設について、神奈川県は、元の場所と横浜市に小規模な施設を分散して整備をする案を決め、平成33年度中に希望する入所者全員が新しい施設に入ることができるように建設を進めることになりました。
去年7月、入所者など46人が殺傷された相模原市の知的障害者施設、「津久井やまゆり園」の再建をめぐって、神奈川県は24日、黒岩知事らが出席する会議を開きました。

会議では、今月17日、県が設置した専門家による部会がまとめた報告書に沿って、元の場所で施設を建て替えるとともに、多くの入所者が一時的に移転している横浜市にも新たな施設を整備し、それぞれを小規模化したうえで、分散するとした再建案が決まりました。

再建案では、施設の定員は、2つの施設合わせて132人分とし、入所者の意向を確認して、それぞれの定員を決めたうえで、平成33年度中に希望する全員が新しい施設に入ることができるように建設を進めることになりました。

県は、25日から、入所者の家族を対象に説明会を開き、議会での審議を経て、10月にも再建案を正式決定する方針です。

これについて黒岩知事は「できるだけ入所者の希望がかなうように進め、家族には丁寧に説明し、理解を得られるようにしたい」と話しています。
家族会長「県はしっかり説明を」
会議のあと、黒岩知事から直接説明を受けた入所者の家族でつくる家族会の大月和真会長は「今回の案ではできるだけ入所者と家族の希望に沿って対応してもらえることがわかり、ほっとしている。不安を感じる家族もいると思うが、県にしっかり説明してもらいたい」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170824/k10011110221000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_003