0001ばーど ★
2017/08/25(金) 09:33:56.53ID:CAP_USER9捕食の場面を映像で確認し、給餌に生かすのが狙いだ。同館は昨年も撮影を試みたが失敗しており、今回はカメラを4台に増やして挑む。成功すれば、ジンベエザメの生態を知る上で貴重な資料となりそうだ。
ジンベエザメは、オキアミやプランクトンなどを餌にしているとされるが、実際の捕食の場面を撮影した映像はほとんど確認されていない。これまで、ジンベエザメを飼育している「美ちゅら海うみ水族館」(沖縄県)や「のとじま水族館」(石川県)も撮影を試みたが、いずれも成功していないという。
かごしま水族館も昨年8月、撮影に挑戦。定置網にかかったジンベエザメの胸びれに、最長6時間撮影可能な円柱形カメラ(長さ14・5センチ、重さ110グラム)1台を取り付けた。水圧で壊れることのないよう、水深約400メートルでカメラだけが自動的に海面に浮上する仕組みだった。しかし、ジンベエザメが放した直後に約450メートルの深さまで潜ってしまい、撮影できずにカメラが浮上してしまったという。
このため今回は、水深約2000メートルまで耐えられる新型(長さ6センチ、重さ60グラム)3台を加えた計4台のカメラを準備した。台座に固定し、胸びれに取り付けて、南さつま市笠沙町沖から25日に放流する。台座とカメラにはタイマーを設定し、29日までに計32時間を撮影した後、台座ごと「ユウユウ」から離れる。海面に浮上したところを、位置情報を基に回収へと向かう計画だ。
「ユウユウ」は2015年8月、肝付町沖の定置網にかかっているところを捕獲され、同館で約2年間、展示飼育されてきた7代目のジンベエザメ。5月時点で体長が5メートルに達し、水槽での飼育が難しくなるため放流が決まった。同館で展示飼育中のジンベエザメはいなくなるが、「ユウユウ」のように網にかかった個体があれば、引き取るなどして展示の再開を目指す。
ジンベエザメは水深1500メートル以上まで潜ることもあり、餌の動きに合わせて移動している可能性があるという。同館職員の土田洋之さん(37)は「(捕食する場面が)撮影できれば、館内のジンベエザメに、より自然に近い餌を与えられる。体調管理にも役立つと思うので、ぜひ成功させたい」と話す。
長崎大海洋未来イノベーション機構の河辺玲りょう教授は「これまでに知られていない餌があるかもしれず、生態解明の貴重な資料となる。赤道付近の海に生息していることが多いジンベエザメが、水温の低い日本近海まで北上する理由を解明する手がかりになるかもしれない」と期待している。(木佐貫冬星)
ビデオカメラを取り付け放流される予定の7代目「ユウユウ」
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170824/20170824-OYT1I50018-L.jpg
ユウユウの捕食場面の撮影に使われるビデオカメラ。今回は新型(右)3台を加えた計4台で臨む
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170824/20170824-OYT1I50019-L.jpg
2017年08月25日 08時03分
YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/eco/20170824-OYT1T50084.html