2017/8/25

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 道内は夏から秋にかけ、エゾシカの出没による車との衝突事故が増えるシーズンを迎える。成獣にぶつかると人がけがを負う場合もあるほか、衝突を避けようと急ハンドルを切るなどして、さらに大きな事故に発展する可能性もある。支笏湖地域を中心に山間部を抱える千歳市や関係機関は、細心の注意を払った運転を呼び掛けている。

 市環境課と千歳署によると、2017年の鹿との衝突事故(速報値)は7月末時点で28件、出動など市の取り扱いは17日現在で8件。15日早朝にも水明郷パーキング付近で「車と衝突して負傷した鹿がいる」と通報があった。

 16年の衝突事故は49件、市の取り扱いは29件だった。例年約50件の衝突事故を数えている。件数は共に鹿の移動が多くなる9月ごろから増加し、事故は日没後に多発。同署交通1課は「鹿は群れで動くので、1頭見つけたら周囲に注意が必要。速度を落とすのが一番の予防策」と説明する。

 事故は支笏湖や新千歳空港の周辺で多い。道道を管理する札幌建設管理部千歳出張所によると、12〜16年の過去5年間で鹿の死骸処理件数が最多だった管内の路線は、道道支笏湖公園線で100件。2番目の泉沢新千歳空港線の39件を大きく引き離す。

 走行中に鹿とぶつかった場合、道路管理者や警察への通報が不可欠。市環境課の担当者は「自分の車は走れても、けがを負った鹿が動こうとし、二次的な事故の危険性がある」と指摘する。通報後も関係機関が到着するまで現場を離れず待機する。車用の鹿よけ笛も自動車用品店などで市販されており、頻繁に郊外へ向かうドライバーは一つの防衛手段となる。

 他人の車を鹿との事故に遭わせてしまう危険もある。住宅街に迷い込んだ鹿を追い払おうとし、鹿が道路に飛び出すケースだ。担当者は「鹿は草食なので、基本的に人を襲わない。追い払いたい気持ちになるが、静かに見守ってあげて」と話す。人も鹿も事故に遭わないため、スピードダウンと冷静な対応が必要だ。

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