産経ニュース、2017.8.25 13:02更新
http://www.sankei.com/affairs/news/170825/afr1708250017-n1.html

 埼玉県熊谷市の県営熊谷玉井住宅付近の用水路脇で6〜8月、物置などが燃える不審火が5件相次いでいる問題で、県警熊谷署などは25日、用水路脇に無許可で設置された小屋や畑などの撤去作業を開始した。

 同署によると、用水路脇の土地は一部を除いて市有地で、約20年前から近隣の一部住民らが無許可で使用していた。多くは中国系の住民とみられる。同署と同市は使用禁止の看板を設置し、無許可で使用している人に対して自主撤去を働きかけた。撤去作業は使用者の同意を得て行った。

 午前10時すぎから始まった作業には同署員と同市職員約40人が参加。地面に埋められた鉄の支柱や柵を取り外していった。焼けた木や鉄パイプなどが搬出され、中にはベッドマットや鏡などもあった。

 父親が中国人で同住宅で40年ほど暮らしている男性(68)は農具を入れていた小屋が放火被害に遭った。ナスやキュウリなどを作って知人に配っていたといい、「撤去されてもしようがない。放火がなくなればと期待している」と作業を見つめていた。

 別の住人男性(65)は「別荘代わりにしてバーベキューをしている人もいた。(無許可で使っているので)燃やされるのも当然だ」と話した。

 同住宅付近では17日に運送会社跡地でも不審火があり、同署は同一犯による連続放火の可能性もあるとみて捜査している。