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赤ちゃんのへその緒などに含まれる「さい帯血」を国に無届けで患者に投与していたとして、東京のクリニックの院長ら6人が逮捕された事件で、さい帯血が投与された患者の中に複数の中国人が含まれることが警察などへの取材でわかりました。院長らは、美容に効果があるなどとうたい、中国からの患者を集めていたと見られ、警察が詳しい実態を調べています。

東京・渋谷区にあるクリニックの院長、医師の首藤紳介容疑者(40)や、さい帯血の販売に関わった福岡市西区の井上美奈子容疑者(59)ら男女6人は、去年2月からことし4月にかけ、東京や大阪などの医療機関でさい帯血を国に無届けで患者7人に投与したとして、再生医療安全性確保法違反の疑いで27日に逮捕されました。

警察は6人の認否を明らかにしていませんが、逮捕前のNHKの取材に、首藤院長は「法律に違反しないという販売業者の説明を信用し、無届けで投与した」と話す一方、井上容疑者は「違法な投与に使われるとは思っていなかった」と話しています。

これまでの警察の調べで、今回使われたさい帯血は、8年前に経営破綻した茨城県つくば市の民間のさい帯血バンクから流出し、井上容疑者などを通じて全国の医療機関に販売されたことがわかっています。

さらに、その後の調べで、販売されたさい帯血のうち、法律が適用されたおととし11月以降、全国でおよそ100人分のさい帯血が投与され、患者には複数の中国人が含まれることが警察などへの取材でわかりました。首藤院長らは、美容に効果があるなどとうたい、中国からの患者を集めていたと見られ、警察が詳しい実態を調べています。

8月28日 5時01分