ウェルナー症候群のデータベース 来月から運用へ
8月28日 7時56分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170828/k10011114921000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_013
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遺伝子の異常で通常より老化が早く進む難病「ウェルナー症候群」の治療に役立てたいとして、千葉大学を中心とする研究グループは、全国の患者の症状や病状の変化などをまとめたデータベースの運用を来月から始めることになりました。
「ウェルナー症候群」は、遺伝子の変異が原因で通常より早く老化が進む「早老症」の一種で、若いころから髪の毛が抜けたり手足に潰瘍ができたりするほか、白内障やがんなどにもかかりやすくなる難病です。

千葉大学を中心とする研究グループの調査によりますと、患者やその疑いのある人は全国で320人に上りますが、診断が難しく見逃されてしまうケースも多いということです。

このため、研究グループは、全国の医師から寄せられた患者の情報をまとめたデータベースの運用を来月から始めることになりました。
データベースには患者の症状や病状の変化などが継続して記録され、研究グループは、データをもとに検討した治療法を医師に伝えるとともに、新たな治療薬の臨床試験につなげたいとしています。

千葉大学医学部の横手幸太郎教授は「データベースの情報を適切な治療に結びつけ、患者の症状の改善や生活の質の向上につなげたい」と話しています。