「ハービー」被害拡大、死者25人・行方不明17人に
2017年8月31日09時44分
http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKCN1BB02C.html

 [レイクチャールズ(米ルイジアナ州)/ヒューストン 30日 ロイター] - 米テキサス州を直撃した大型ハリケーン「ハービー」による被害は拡大し、洪水などでこれまでに少なくとも25人が死亡、3万2000人が避難を強いられた。熱帯低気圧に変わった後も30日朝にルイジアナ州に再上陸し、テキサスとの州境に停滞している。

 全米第4の都市テキサス州ヒューストンを含むハリス郡の警察は、17人が依然行方不明だと発表した。

 関係筋によると、テキサス州ポートアーサーにある国内最大の製油所は操業を完全に停止した。

 トランプ米大統領は30日、ミズーリ州で行った税制改革に関する演説の冒頭で、テキサス、ルイジアナ両州の人々に支援を約束。「今から毎日、あなた方に寄り添い復興に力を貸す」と述べた。 

 ムーディーズ・アナリティクスはハービーによるテキサス南東部の経済被害は510億─750億ドルに上ると推定。米史上で最も経済被害が大きいハリケーンの一つとなる。

 テキサス州のアボット知事は「雨という意味では、テキサス南東部にとって最悪期はまだ終わっていない」と警告。これまでに史上最多の降雨量を記録したハービーは30日もメキシコ湾沿岸で雨をもたらすと予想されている。

 アボット知事は被災地域の住民らに対し、浸水被害が最長で1週間続く可能性があると警告。また、2005年の「カトリーナ」よりも被災した地域が大きいと指摘した。カトリーナではルイジアナ州ニューオーリンズで1800人以上が死亡している。

 テキサス州当局によると、4万9000戸近い住宅がハービーによる洪水の被害を受け、1000戸余りが倒壊した。