http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/k10011121201000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_016

「トイレを流すボタンがわからない子ども」「中国人や韓国人にレンタカーを貸さないでと業者に要請した警察官」いずれも今、インターネット上で注目を集めています。その背景には共通した現象があります。“マークがわかりにくい” いったいどういうことなのでしょうか? (ネットワーク報道部記者 藤目琴実 佐藤滋 牧本真由美)

トイレが流せない…

今週、ソーシャルメディア上で話題になっているトイレに関するツイート。

「商業施設のトイレで子どもから『流すボタンがわからない』と聞かれた。操作ボタンがわかりにくすぎる。オリンピックで海外ツーリストが大混乱しそう」

3日間で8000回以上リツイートされています。共感の声も相次ぎ「子どもをひとりでトイレに行かせられない」とか「多機能すぎて大人でもわからなくて困る」といった意見のほか、「ボタンがありすぎて困り果てて緊急通話ボタンを押した」といった声も聞かれました。

難しすぎるトイレ!

改めてNHK局内にあるトイレを見に行ってみました。

まずは来客用トイレ。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/K10011121201_1708311928_1708311945_01_03.jpg
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/K10011121201_1708311928_1708311945_01_04.jpg

たくさんのボタンがついています。「流す」は漢字で書いてあり幼い子どもは読めません。手のマークは、手をかざせば水が流れるという意味ですが「かざす」ってことば自体が少し難しいですよね。

どうしよう、流せません。
次は私たち職員がよく利用するフロアのトイレ。2つの写真を見比べてください。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/K10011121201_1708311927_1708311945_01_05.jpg

よく見るとおしりを洗うボタンのマークが違います。使い慣れている人はいざ知らず、外国の人が見たら「おしりを洗う」とわかるのでしょうか?

大手住宅設備メーカーが平成26年に外国人600人を対象に行った調査では、およそ4分の1の人が操作ボタンの意味がわからないと回答しているそうです。
各社はデザインを統一
業界団体の「日本レストルーム工業会」はことし4月、各社でバラバラだったデザインを統一していました。

こちらが統一された新たなデザイン、全部で8種類です。

どれが「流す」かわかりますか?
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/K10011121201_1708311928_1708311945_01_06.jpg

正解は上の段の右二つ。

渦の大きさで大と小と表現していて苦労のあとを感じます。実際にはマークの下に日本語で説明が書かれていますが外国人や子どもにもすぐに伝わるか…。

「日本レストルーム工業会」の担当者に聞いたところ「このデザインが浸透するにはまだまだ時間がかかる」とのことで、今後周知に取り組んでいくということです。

レンタカー貸さない!?

もうひとつ、ネット上で注目された発言。

沖縄県の宮古島警察署の警察官が、8月24日、交通事故の傾向などについてレンタカー業者などと話し合う会議の中で「中国語や韓国語を母国語とする外国人には、レンタカーを貸さないでほしい」と述べたことについて、ネット上で批判の声が上がりました。

警察署に通訳が不足し、事故が起きた場合、対応が遅れることなどを念頭に発言したと説明しているということで、警察は後日、出席者に謝罪しました。

この発言の背景にあるのが外国人観光客によるレンタカーの事故の急増。沖縄県レンタカー協会のまとめによりますと、沖縄県内では昨年度(平成28年度)、外国人観光客によるレンタカーの事故が9648件あり、2年前に比べ3倍余りに急増しています。

その原因として挙げられるのは「日本の左側通行に慣れていない」ことと「わかりにくい交通標識」です。
(リンク先に続きあり)

8月31日 20時02分