北安曇郡白馬村北城のJR大糸線「高見北踏切」で昨年11月2日、上り普通列車がバイクと衝突し、バイクの男性=当時(73)=が死亡した事故について、国土交通省運輸安全委員会は31日、鉄道事故調査報告書を公表した。男性は、踏切近くに茂っていた雑草で列車の接近に気付かず、踏切に進入した可能性があるとした。

同踏切は、遮断機と警報機がない「第4種踏切」。報告書によると、JR東日本の運転士は、踏切内に右側から入ってきたバイクを見つけ、非常ブレーキをかけて警笛を鳴らしたが間に合わず衝突した。踏切と道路の境界地点は十分な見通しがあったが、その2メートルほど手前の道路からは、線路脇に茂った雑草で、踏切に接近する列車が見えにくい状況だったという。

男性はたびたびこの踏切を利用していたとみられるが、報告書は「死亡していることから、詳細を明らかにすることはできなかった」とした。

JR東日本は事故後に現場で、この踏切の存在を知らせる注意柵に反射板を付けたほか、雑草を伐採した。

昨年11月の事故でバイクの男性が死亡した高見北踏切。男性が線路に進入した際に列車が来た側の線路脇には、背丈の高い雑草が生えている=31日午前10時6分ごろ、白馬村北城
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配信8月31日
信毎WEB
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