駐車中の車から盗んだクレジットカードで現金を引き出したとして力士が逮捕された事件で、窃盗の罪に問われた元力士、小林峰生被告(23)の判決公判が5日、千葉地裁松戸支部で開かれ、幅田勝行裁判官は「職業的で常習的な犯行」などとして、懲役1年4月(求刑・同2年)の実刑判決を言い渡した。

 判決で幅田裁判官は「仕事をすることが面倒になり、中学からの友人の共犯者とインターネットカフェで寝泊まりしながら車上狙いで生計を立てて遊び暮らした」と指弾。共犯者と中学時代に強盗傷人事件を起こし中等少年院送致となり、仮退院後も同種犯行を繰り返していたこと、総額120万円の被害弁償がされていないことなどを踏まえ「主導的だったのは共犯者。事件発覚前、自らの意思で共犯者と決別して家族と相談し相撲部屋に入門、厳しい環境の中、更生への道を歩み始めていたことなどを考慮しても、執行猶予が相当とは認められない」と、量刑の理由を述べた。

 判決によると、仲間と共謀し昨年8〜11月、柏市内の民家駐車場の乗用車内から現金4万円とクレジットカード4枚などを盗んだ上、同市内のコンビニのATMで盗んだカードを使い、現金計120万円を引き出して盗んだ。

配信2017年9月6日 05:00
千葉日報
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