ドラッグストアやスーパーを狙い、組織的に大量の商品を万引する「爆(ばく)盗(とう)」が福島県内で続発している。今年上半期だけで42件発生し、被害額は442万円に上る。前年同期比で、件数は約5倍、被害額は約6倍と激増中だ。防犯カメラの映像や目撃情報などから、外国人が関与しているケースが多いという。県警は防犯ネットワークに加盟する約260店舗と連携して、警戒を強めている。

 県警によると、被害額が1万円を超える大量万引を「爆盗」と分類。2人以上で入店、高級化粧品やサプリメント、健康食品など高額商品をリュックサックやバッグに詰め込み、車などで逃走する手口が多いという。最近は、中国で人気がある、ひげそりの替え刃や哺乳瓶などの被害も増えている。盗品の多くは海外に送られているとみられる。

 県北地方で18件、県中地方で12件発生。平均被害額は約10万5千円で、中には約38万円分の商品が万引されたケースもあった。

 これまでの捜査などから、アジア系など外国人の犯行が目立つが、金を受け取り犯行に及ぶ日本人も確認されている。関東地方で犯行を繰り返すグループが北上して、県内でも「爆盗」をしている可能性があるという。

 県警は「爆盗」が同じ日に発生することが多いことから、被害店舗から110番通報を受けた場合、全ての警察署に緊急手配するとともに、防犯ネットワーク加盟店に情報を提供。被害の未然防止にも取り組んでいく、としている。

配信2017.9.8 11:54更新
産経ニュース
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