http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170910/k10011133691000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_009

東日本大震災の発生からあす11日で6年半になります。宮城、岩手、福島の被災3県で建設を予定している防潮堤のうち、これまでに完成したのは計画の34%にとどまっていることがわかりました。中には地元住民が見直しを求めるケースもあり、合意を得ながらどう進めていくかが課題となっています。

東日本大震災の津波で大きな被害が出たことを受けて、国は当初、おおむね5年間で被災地の沿岸すべてで防潮堤を完成させる計画でした。

ところが、NHKが宮城、岩手、福島の被災3県に工事の進捗(しんちょく)状況を取材したところ、ことし6月までに完成したのは合わせて206か所で、計画の34%にとどまりました。

工事の進捗率を県別に見ますと、福島県が51%、岩手県が39%、宮城県が29%となっています。

また岩手県と福島県では予定しているすべての場所で工事が始まっていますが、宮城県では県内の計画全体の19%に当たる73か所が未着工でした。

その理由としては、周辺のかさ上げ工事や土地の買い取りに時間がかかっているほか、地元住民と合意が得られていない場所もあり、地域の実情を反映しながらどう建設を進めていくかが課題となっています。

国は建設計画を毎年見直していて、最新の目標では平成32年度中にすべての完成を目指すことにしています。

9月10日 4時09分