0001みつを ★
2017/09/10(日) 19:45:48.16ID:CAP_USER9Yawen Chen and Tony Munroe
[北京 5日 ロイター] - 中国の「ミレニアル世代」にとって、今後のキャリアや結婚についての見通しは暗い。彼らは、「何も達成できないブラックティー」、「元彼(女)の方がいい生活をしているフルーツティー」など奇妙な名前のお茶を、苦い思いを抱きつつ啜っている。
さまざまな種類のお茶を提供するカフェチェーン「喪茶」のメニューは冗談半分だが、そこに反映されている感情は深刻である。将来に大きな期待を抱いていた中国の相当な数の若者が、希望を失い、ソーシャルメディア上で「喪」と呼ばれる態度を示している。「葬式」を意味する漢字に由来する、意気消沈を示す言葉だ。
多くの場合、皮肉に満ちた敗北主義を楽しむ「喪」の文化は、インターネット上の著名人や、音楽や一部の人気モバイルゲーム、テレビ番組、悲しい表情の絵文字や悲観的なスローガンによって人気に拍車がかかっている。
数年前と比べて好調とは言いがたい経済において、この文化は、好条件の就職を巡る苛酷な競争に対する反動と言える。中国では以前から住宅の所有がほぼ結婚の必要条件のように思われているが、集合住宅の価格が急騰するなかで、主要都市では住宅がますます購入しにくくなっている。
「今日は社会主義のために戦いたいと思っていたけど、あまりに寒いのでベッドに寝転がって携帯電話をいじっている」
「喪」の文化を代表するネット著名人の1人であるZhao Zengliangさん(27)は、ある日の投稿でこう書いた。また別の投稿では、「明日起きたら、引退の日だったらいいのに」と書いている。
だが、こうした皮肉に満ちたユーモアは、この国を支配する中国共産党には通じない。
共産党機関紙の人民日報は8月、喪茶を「精神的な麻薬」を売っているとして非難。論説のなかで、「喪」の文化は「極端で悲観的かつ希望のない態度であり、憂慮と議論に値する」と表現した。
「立ち上がり、勇気を出そう。喪茶を飲むことを拒否し、正しい道を歩み、今日的な闘争心を持って生きよう」と人民日報は呼びかけている。
本記事について、中国国務院新聞弁公室にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
「喪」の文化はポーズや気取りかもしれないが、高学歴の若者の一部に見られる絶望感は、安定性を重視する習近平国家主席とその政権にとって大きな懸念事項である。
5年に1回開催される今秋の党大会が近づくにつれ、メディアやインターネットへの検閲・取り締まりが強化されているが、ネット上の視聴覚コンテンツに「前向きな活力」を求める規則が6月に発布されたことを受けて、その対象は消極的な言説にまで広がっている。
6月後半、半人半馬の元喜劇俳優を主人公とする米国のアニメシリーズ「ボージャック・ホースマン」が中国のオンライン番組配信「愛奇芸(iQiyi)」から削除されたことについて、若いネット市民の一部から不満の声が上がった。同シリーズは、主役の自己嫌悪と冷笑的な姿勢で「喪」世代に人気を博していた。
短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」を使用するビンセントと名乗る27歳のユーザーは、このニュースを伝える投稿に「前向きな活力なんてどうでもいい」とコメントした。
iQiyiの広報担当者は、「ボージャック・ホースマン」を削除する決定は、「社内プロセスの問題」によるものだと述べたが、詳細は明らかにしていない。
中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント・ホールディングス)(0700.HK)は、「喪」の文化に対する反撃に着手している。同社は「燃」という中国語(字義通りでは「燃える」という意味であり、楽観主義という含みがある)を軸として、「あらゆる冒険は生まれ変わるチャンス」などのスローガンを掲げる広告キャンペーンを開始した。
(リンク先に続きあり)
2017年9月10日 / 02:28 / 10時間前更新