小田急線火災 国交省が乗客の避難誘導を検証へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170911/k10011135371000.html

「警察・消防・鉄道会社は事前に協議を」

今回の対応について、鉄道の技術に詳しい工学院大学の曽根悟特任教授は「非常ボタンが押されると列車を止める位置は運転手の意思で決めることはできないので、結果として最悪の場所で止まってしまったと言える。
鉄道会社としても『危ないと思ったら非常ボタンを押してください』と盛んにPRしており、まず列車を止めるということはやむをえない」と話しています。

そのうえで、「非常停止したあとでも、ブレーキをゆるめて安全な場所まで移動するということは物理的には可能で、危ない場所だとすぐに認識できれば、屋根が燃えないような場所まで乗客を乗せたまま動かせば済んだはずだ。
鉄道会社と警察や消防と事前にうまく取り決めをしておかないと、今回のようなことがまた起こる可能性がある」と述べ、鉄道会社と関係機関の間で沿線火災で非常停止した際の対応や意思疎通の方法について事前に協議してことが大切だと指摘しています。

また、電車の屋根が燃えたことについて、「日本の鉄道事業者は列車を燃えにくく作っていることを過信しているが、燃えない車両は作れない。
今回はステンレスの車体だったが、アルミの車体の場合では車両自体が燃えるということもありうる」として列車が燃える事態を想定する重要性を指摘しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/still/2017_0907_eyecatch.jpg
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