三重・奈良・大阪 リニア決起大会 JR東海社長、協力要請
2017/9/12 5:50
https://www.nikkei.com/article/DGXLASJB11H5C_R10C17A9LKA000/

 JR東海の柘植康英社長は11日、リニア中央新幹線の大阪延伸に向けた三重、奈良両県と大阪府の決起大会に来賓として出席し、「3府県の皆さんと連携を取らせてほしい」と呼びかけた。名古屋―大阪間の環境影響評価(アセスメント)の前提として情報を収集するという。同社がこの区間で自治体に連携を要請するのは初めて。
 リニア中央新幹線は東京・品川―名古屋が2027年に先行開業予定だ。JR東海は45年の予定だった大阪までの全線開業を最大8年前倒しする方針。名古屋―大阪間のルートについては国の整備計画で「奈良市付近」を通ると定められているが、詳細は決まっておらず、京都府・市は京都駅への誘致を進めてきた。
 柘植社長がこの日、同席する3府県知事に協力を直接呼びかけたことは、京都府域を除く3府県を通るルートを示唆したとみられる。
 決起大会は大阪市内で開かれ、地元選出の国会議員、関西経済連合会の幹部ら約490人が出席した。大阪府の松井一郎知事は「名古屋までの工事にめどを付け、大阪までの工事に一日も早く着手するようお願いしたい」とあいさつした。
 奈良県の荒井正吾知事は3府県が初めて開いた大会の意義を「国の基本計画、整備計画決定に次ぐ大きな出来事」と評価。三重県の鈴木英敬知事は「いよいよ自治体や経済界が汗をかくステージに入った」と述べた。

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