東京都の小池百合子知事が事実上率いる「都民ファーストの会」と公明党は20日、都議会の議会運営委員会理事会に「子どもを受動喫煙から守る条例」案を提案した。18歳未満の子どもには、いかなる場所でも受動喫煙をさせないよう努めることを「都民の責務」と定めており、同日開会の定例会で審議され、成立する見通しだ。

 条例案では、保護者は家庭などで子どもの受動喫煙防止に努めなければならないと規定。子どものいる部屋や自動車内でたばこを吸わないことや、学校や小児科のある医療機関の周辺、公園などでの受動喫煙防止策も求めた。

 いずれも努力義務で罰則はない。来年4月1日に施行し、その1年後に施行状況を検討することも付則に盛り込んだ。

 定例会の会期は10月5日まで。20日の本会議では、小池知事が所信表明。

 子どもをたばこの煙から守る条例制定は都民ファが7月の都議選で公約に掲げていた。都民ファと公明は8月に条例案の概要を公表。9月初旬まで意見を公募し、業界団体などにヒアリングをしてきた。都議会は都民ファと公明党で過半数を占めており、賛成多数で可決する見通し。

 小池知事はこの条例案とは別に、2020年東京五輪・パラリンピックに向け、飲食店などの屋内を原則禁煙とする罰則付きの受動喫煙防止条例を制定すると表明。17年度内の議会提案を目指している。

日刊スポーツ:https://www.nikkansports.com/general/news/201709200000500.html