>>608
>莫大な予算を投入し約10年間かけて行われた第二期南極海調査捕鯨を基に
>書かれた【査読論文はたったの2本(only two peer-reviewed papers)】というお粗末さ。

実は2003年にも粕谷俊雄たちから「IWCでの資源管理に関連している国際査読論文は、僅か1本であるに過ぎない」と指摘されている。



Whaling as Science
http://bioscience.oxfordjournals.org/content/53/3/210.full
(ミンクたまお仮訳)
日本が南極海で実施している捕獲調査(JARPA)……は16年間にもわたって調査を実施し、5,900頭を超えるミンククジラを捕殺している。
しかしながら、客年のIWC科学委員会での議論が示すように、JARPAが資源管理に有用であるのかは、その成果刊行物を見る限り、明らかとはいえない。
というのも、かような大規模の科学調査を実施したにしては、その結果は驚くほど価値が低いからである。
アロンらは、JARPAの結果「150を超える」論文が発行されるという成果があったと主張しているが、これは余りに事実を歪めた解釈である。
彼らが読者に示している論文リストのなかで、IWCでの資源管理に関連している国際査読論文は、僅か1本であるに過ぎないからである。
19の類似の論文はIWCが発行元であり、残りの137本の「刊行物」の内訳は、調査航海報告書或いは中間報告書(7本)、
非刊行のIWC提出ペーパー(58本)、科学委員会での報告書(14本)、日本語論文(6本)、
学会報告(しかもこの多くは非査読かつ不必要な同様の報告結果を複数の会合で重複発表しているに止まる)(40本)、
及び査読論文ではあるのもも、資源管理には全く関係のないもの(「雄ミンククジラ凍結精子の解凍後における生存可能性」等)(12本)、というものである。
JARPAの調査結果が国際査読論文にほぼ全く掲載されなかったという事実は、JARPAが科学的公準からは程遠いものであり、
調査の動機が科学的なものとは到底言えないという点を、物語るものである。