バンダイナムコホールディングス傘下のバンダイ(東京・台東)は2日、人工知能(AI)を搭載したロボット玩具を2018年に発売すると発表した。バンダイナムコグループでITを取り入れた新ブランドも立ち上げた。第1弾は人気アニメ「機動戦士ガンダム」に登場するロボット「ハロ」を商品化。他社の技術を活用し、新しい玩具の可能性を探る。

 「シャアの話がしたい」「シャア・アズナブルか。シャア専用機をたくさんもってた」。球体に内蔵された発光ダイオード(LED)が点滅し、表情豊かにハロが話す。「機動戦士ガンダム」の内容に特化した会話を楽しめるAIを搭載しており、ガンダムのうんちくなどを語りあえるほか、ハロがガンダムクイズを出してくれたりする。

 製品名は「ガンシェルジュ ハロ」。AIが話し相手の意図を察して、ガンダムに関する会話が楽しめるのが売りだ。AIの開発には日本IBMが、本体の設計にはVAIO(バイオ、長野県安曇野市)が協力する。直径は約19センチメートル。スマートフォン(スマホ)と接続でき、スピーカーや目覚まし機能なども盛り込む。3日から千葉市の幕張メッセで開かれる家電・IT(情報技術)の見本市「シーテック」に出展する。

 日本IBMなどのITのプロ組むことで、枠を超えたAIを活用できる玩具の開発を進めていく。新ブランド「BN・Botプロジェクト」の立ち上げなどITに注力する。AIやすべてのものがインターネットにつながる「IoT」など新しい技術が玩具と一緒になることで新しいおもしろさを提供できると考えているからだ。グループ間の連携だけでなく、他社との協業も増やす。新しい技術を進んで取り入れ、新しいゲームや玩具などエンタメの可能性を今後も探っていく。

配信2017/10/2 16:51
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO21780690S7A001C1000000/