車に店員乗せ大捕物 2キロ追い掛け万引犯逮捕 夫婦に感謝状
10/4(水) 10:10配信

万引犯を追う店員をドライブ中に見つけ、自分の車に乗せて一緒に追跡し取り押さえた
千葉県市原市の大沢幸治さん(66)、恵美子さん(65)夫妻に、東金署は3日、署長感謝状を贈った。
野球で鍛えた身長180センチ、体重92キロの自慢の体格と持ち前の正義感がお手柄につながった。
幸治さんは「アドレナリンが全身に吹き出した」とおどけながら当時を振り返った。

一連の追跡劇の発端は9月24日午後、東金市内の眼鏡店で発生した万引事件だった。
客の男(41)が商品の眼鏡(販売価格8500円)を掛けたまま店外に出て自転車で逃走。
目撃した店員が走って追い掛けていたところに、夫妻が軽自動車で通り掛かった。

スーツ姿に鬼の形相で街中を全力疾走する店員の姿に、幸治さんは「おかしいな」とただならぬものを感じた。
車を寄せて声を掛けると店員は「泥棒です」と息を切らせ、先を行く自転車を指さした。
必死に追うも次第に距離が開いていく状況に幸治さんは「瞬間的にスイッチが入った」という。
助手席に店員を乗せ、追跡を始めた。

犯人は眼鏡を掛けたまま市街地を右へ左へくねくねと逃走し、国道を越え水田の農道へ。
そこで幸治さんが車ごと前に回り込み経路をふさぎ、店員と2人で取り押さえた。追跡距離は約2キロに及んだ。

実は、幸治さんがこうして犯人を捕まえるのは3回目という。格闘技にも明るく「腕っ節には自信があった」という。
そんな夫を恵美子さんは「正義感が強い性格」と少し心配そうに見つめる。
「(年齢を考慮し)さすがに今度はやめさせます」と冗談っぽく笑った。

同署刑事課担当者も「こんな事例は初めて」と夫妻の捕物劇に舌を巻く。
右田和実署長は「勇気ある行動が地域の安心安全につながった」とねぎらった。

10/4(水) 10:10配信 千葉日報オンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171004-00010000-chibatopi-l12
白昼の大捕物を制し、感謝状を贈られる大沢さん夫妻=3日、東金署
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