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スペイン北東部のカタルーニャ州の州議会が今月9日に開かれる議会で一方的な独立宣言に踏み切るという見方が強まる中、スペインの憲法裁判所は5日、議会の開催を差し止める命令を出し、州議会が命令を無視して開催を強行するのか注目されています。

スペイン北東部のカタルーニャ州で行われたスペインからの独立の賛否を問う住民投票をめぐっては、カタルーニャ州議会が今月9日に議会を開き投票結果の報告を受けることになっていて、独立支持派が多数を占める州議会がこの場で一方的な独立宣言に踏み切るという見方が強まっています。

こうした中、スペインの憲法裁判所は5日、独立に反対する州議会の野党の訴えを受けて、9日の議会の開催を差し止める命令を出しました。そのうえで、州議会の関係者に対し命令を無視すれば犯罪行為に当たると警告しています。

カタルーニャ州では今月1日の住民投票が憲法裁判所の命令を無視して行われ、スペイン政府がこれを阻止しようとして警察と住民の衝突に発展し、多くのけが人が出る事態となりました。

スペイン政府と州政府との対立が深まる中、州議会も命令を無視して議会の開催を強行するのか注目されています。
経済への影響拡大も懸念
スペインの地元メディアは、カタルーニャ州に本社を置くサバデル銀行が法律上の本拠地を隣のバレンシア州に移転させる方針を固めたと伝えました。

ロイター通信によりますと、サバデル銀行はスペイン国内で総資産が第5位の大手銀行で、地元メディアは、州内のほかの金融機関も同様の動きを検討しているとも伝えています。

独立の賛否を問う住民投票をめぐり、スペイン政府と州政府の対立が深まり政治的な混乱が続く中、今後、経済にも影響が広がることが懸念されています。

10月6日 5時54分