0001ばーど ★
2017/10/08(日) 00:36:37.36ID:CAP_USER9見つかった聖書は縦20センチ、横13センチ、厚さ9センチ。旧約(3冊分)、新約(1冊分)が合冊され、革表紙が施されている。4冊それぞれの表紙に、清時代の元号で1855年を指す「咸豊(かんぽう)五年」や、「香港英華書院印刷」と印字されており、当時、香港で出版されたと判明した。
■「God」を「神」ではなく「上帝」
代表訳本は、中国で布教していた英国人らを中心とするプロテスタント教団の代表者たちが、それまでの漢文聖書の不正確な訳語などを大規模に改訂し、翻訳・発行したもの。香港では54年に新約、55年に旧約の出版が開始。「God」を「神」ではなく、中国の古代信仰の神にあたる「上帝」と訳すなどしている。
円光寺では今年6月、木箱に収められた状態で見つかった。木箱の表には「誤った教えを正し、正しい教えを明らかにするため購入した。正しい教えを守る志を持つ者はひそかに読むことを許す」と樋口の筆跡で記されていた。
当時は、日本人のキリスト教信仰や居留地外での布教は禁じられていた。樋口が高祖父にあたる円光寺16代住職の樋口浩史さん(57)は「時代が大きく動き、異教が入ってくる可能性があった中で、危機感を感じて研究していたんだろう」と語る。
箱の内側の書き付けによると、文久2(1862)年に樋口は初めて聖書を入手したが、元治元(1864)年7月、長州藩と幕府軍が戦った「蛤御門(はまぐりごもん)の変」(禁門の変)で円光寺が焼けた際に聖書も焼失。慶応元(1865)年、江戸で再び聖書を買い求めた。これが今回見つかった代表訳本とみられる。
■仏教界の警戒心がわかる史料
東京外語大の倉田明子准教授(中国近代キリスト教史)は「香港で出版された初版を含んだ合冊本は米国やオーストラリアなどに数点あるのみ。当時の宣教師らが持ち込んだのではないか。仏教界のキリスト教への警戒心がわかる史料としても興味深い」と話した。
円光寺では今年6月、木箱に収められた状態で見つかった。木箱の表には「誤った教えを正し、正しい教えを明らかにするため購入した。正しい教えを守る志を持つ者はひそかに読むことを許す」と樋口の筆跡で記されていた。
当時は、日本人のキリスト教信仰や居留地外での布教は禁じられていた。樋口が高祖父にあたる円光寺16代住職の樋口浩史さん(57)は「時代が大きく動き、異教が入ってくる可能性があった中で、危機感を感じて研究していたんだろう」と語る。
箱の内側の書き付けによると、文久2(1862)年に樋口は初めて聖書を入手したが、元治元(1864)年7月、長州藩と幕府軍が戦った「蛤御門(はまぐりごもん)の変」(禁門の変)で円光寺が焼けた際に聖書も焼失。慶応元(1865)年、江戸で再び聖書を買い求めた。これが今回見つかった代表訳本とみられる。
■仏教界の警戒心がわかる史料
東京外語大の倉田明子准教授(中国近代キリスト教史)は「香港で出版された初版を含んだ合冊本は米国やオーストラリアなどに数点あるのみ。当時の宣教師らが持ち込んだのではないか。仏教界のキリスト教への警戒心がわかる史料としても興味深い」と話した。
木箱(左)に入っていた漢文の聖書(代表訳本)を手にする樋口浩史住職
http://www.sankei.com/images/news/171007/wst1710070049-p1.jpg
木箱に入っていた漢文の聖書(代表訳本) 分冊の表紙には、清朝の元号「咸豊(かんぽう)五年」(1855年)と記されている
http://www.sankei.com/images/news/171007/wst1710070049-p2.jpg
配信2017.10.7 14:45更新
産経WEST
http://www.sankei.com/west/news/171007/wst1710070049-n2.html