ことし3月に議会下院の選挙が行われたオランダで、選挙から7か月近くたってようやく連立交渉がまとまりました。交渉にかかった日数としては過去最長となり、今後の政権のかじ取りには困難も予想されます。

オランダの議会下院の選挙はことし3月に行われ、150の議席のうち、ルッテ首相率いる中道右派の自由民主党が33議席を獲得して第1党の座を維持したものの、単独での過半数には及ばず、各党と連立交渉を続けていました。

現地メディアなどによりますと、選挙結果が判明してから、7か月近くたった9日になって、第1党の自由民主党を含む4つの党による連立交渉がまとまったということです。

オランダではこれまで、政権の交渉から組閣にかかった日数としては、1977年の208日が最も長い記録となっていました。今回は連立交渉がまとまった9日で208日となって最長記録に並びました。
さらにこのあと組閣まで日数がかかると見られているため、記録は更新される見通しとなっています。

ルッテ首相は9日、「連立の協定はバランスがとれていて、すべての国民にとってすばらしいものとなった」と述べ、交渉の成果を強調しました。

しかし、4党の議席を合わせても過半数をかろうじて上回る76議席にとどまることや、移民の排斥などを掲げる極右政党が野党第1党として影響力をもつと見られることなどから、続投が確実視されるルッテ首相の今後の政権のかじ取りには困難も予想されます。

配信10月10日 15時12分
NHK NEWS WEB
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