大阪の近現代の多彩な建物を一斉公開する「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪2017」(通称・イケフェス大阪)が28、29の両日、開催される。普段は立ち入ることができない建物内が特別公開されるほか、ガイドツアーや展示、コンサートなど多彩なイベントが企画されている。

 大阪市は、平成25年度から歴史的建築物を活用する取り組みとして「生きた建築ミュージアム事業」を展開。まちを一つの大きな“ミュージアム”ととらえ、英ロンドンで開催されている「オープン・ハウス・ロンドン」をモデルに翌26年からイケフェス大阪が始まった。昨年度から大阪市の事業から民間の実行委員会主催に移行されたが、建築ファンの間では日本最大級の建築イベントとして支持され、昨年は延べ約3万7千人の参加者を集めた。

 「生きた建築」とは、変化や発展を繰り返しながら今も現役で活用されている建物。4回目となる今年は、有名な建築家が設計した歴史的な建物から21世紀に建築された超高層ビルまで全101件の建物内を公開する。さらには、「新南海会館ビル(仮称)」(大阪市中央区)をはじめとした建設中のビルの工事現場も初公開するという(申し込みは終了)。

 高岡伸一事務局長は「既存の建物だけでなく、新たに工事現場の公開も加わり、建物ができあがるまでの面白さも体験していただける」と意気込んでいる。詳しくは「イケフェス大阪2017」のホームページで。

 府立中之島図書館(同市北区)では、イケフェス初心者のための写真展「西岡潔の写真が伝える『生きた建築』50件の魅力」を開催。大阪市が選定した「大阪セレクション」の写真のほか、関西の名建築の模型24点も展示。イケフェスの公式ガイドブック(300円)も販売している。30日まで。入場無料。

配信2017.10.16 07:03
産経ニュース
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